国宝薬師寺展ホームページ

東博に着くと、早速、入場券を購入しました。観覧券には日光・月光菩薩の顔写真が印刷されていました。当然、右が日光、左が月光菩薩ですが、月光菩薩は額の所に着いている飾り(正式な名称はわかりません)が割れており、短くなっていました。不謹慎かもしれませんが、顔しか写っていない場合でも、日光菩薩であるか月光菩薩であるかはそこを見れば分かります。

薬師寺展は大きく以下の四つの展示に分けられていました。
(1) 薬師寺伽藍を行く
(2) 草創期の薬師寺
(3) 玄奘三蔵と慈恩大師
(4) 国宝吉祥天像

・薬師寺伽藍を行く
入口に近いところに八幡三神座像がありました。三神は僧形八幡神、神功皇后、仲津姫命です。神像は仏像と異なり、人間の姿により近いので、仏像とは随分違った印象を持ちます。
そこから奥に進みましたが、展示品を区切る壁が赤色に塗られており、「薬師寺伽藍を行く」という名前のように薬師寺を歩いているようでした。歩きながら薬師寺を訪れた時のことを徐々に思い出しました。

そしていよいよ日光、月光菩薩。まずは少し高い場所から見下ろすような感じで両菩薩像と対面です。しばらくそこから拝観していましたがスロープを下り、より近くへ。今回の展示では360度、全ての角度から拝観することができるので、まずは真正面に立ちました。そこからぐるりと一周。仏師は光背を外され後ろから拝観されることなど考えていなかったと思いますが、光背を外された後ろ姿まで非常に細かく造られています。

何人かの年配の方は手を合わせていましたが、その気持ちもよく分かるほど両菩薩像は慈悲に溢れたお姿でした。NHKのテレビで薬師寺の方が「ミケランジェロとかあるいはレオナルドダビンチというような有名な外国の芸術家の名前を知っているでしょう。ところがそういう外国の有名な芸術家よりも、もっともっと素晴らしい芸術家がもっと古い時代に私たちの先祖の中にたくさんいらっしゃったんです」と言われていましたが、まさにその通りだと思います。

第二章の草創期の薬師寺以降は別の会場ですので、第一会場を出て、第二会場に向かいました。(続く)
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