「信州の美仏とお社めぐり」の二日目の最後は長野県山形村にある清水寺を訪れました。昨日の記事に書いた覚音寺と同様、山深い場所にありました。バスを降り、参道を歩いて、本堂を目指しますが、参道は雰囲気が良く、百体観音石像、立派な不動明王石像と毘沙門天石像がありました。



本堂に到着し、中に入ると中央に御前立の清水寺式千手観音像、脇侍として、毘沙門天、勝軍地蔵が祀られており、この三尊形式は京都の清水寺と同じです。ご本尊の千手観音像は年一回、5月2日のみの御開帳です。



お寺の方の話によると、坂上田村麻呂は蝦夷征伐の際、山形村の清水寺を参拝しました。そして、征伐の成功を祈願したところ、霊験あらたかであったため、お寺にあった千手観音像を京都に移し、それが京都の清水寺になったという寺伝があるそうです。

寺伝だけですと胡散くさく感じる人もいるでしょうが、京都の清水寺の方も山形村の清水寺にお参りに来られており、京都と山形村の清水寺が全く無関係ということはないようです。

堂内には他に大日如来像、釈迦三尊像があり、どちらも良い仏様でした。堂内の拝観が終わると参道を戻り、仁王門に行きました。仁王門には石像の仁王さんがおられ、東日本では石像の仁王像は珍しいのだそうです。そして、更に下ると京都の清水寺のような懸造りの建物があり、良い眺めでした。



これで今回の「信州の美仏とお社めぐり」ツアーは終了しましたが、信州にはまだまだ素晴らしい寺社がたくさんありますから、第二第三の信州の美仏とお社めぐりツアーを企画して欲しいものです。
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