昨日、地方仏フォーラムの茨城見学ツアーに参加しました。茨城県の素晴らしい地方仏に出会え、また多摩美術大学の青木先生の詳しい説明もあり、参加して本当に良かったと思えるツアーでした。

話の中で印象に残ったものを以下に紹介します。

・訪れた田島観音堂はお寺ではなく、地域の方々に守られているお堂です。お堂を守るのは大変な手間です。それができるのも信仰があるからです。観音像の修理のための地域の方々がお金を出し合ったそうです。観音像は地域の方々の精神的な支えであり、一つにまとまる柱です。
→ 
お寺で仏像を拝観するのもいいですが、地域の方々に大切に守られているお堂で仏像を拝観するのも素晴らしいですね。特にお守りしている人は本当にその像が好きな方なので、話をするのが毎回とても楽しいです。

・立木観音は東北、関東にはたくさんあるが西には少ない。これは東北、関東では原始宗教の影響が残っていたからであろう。

・普通の木が御神木になるのはなぜか。寺社が火災などにより消失した際、焼け残った木が御神木となる。

・御前立は本尊を忠実に写してはいけない。

・仏像の大きさで当時のお寺の規模が分かる。

・入口が異なる、つまり、立場(目的)が違う人が仏像拝観をしても、出口、つまり、拝観し終わった後は同じイメージを持って出て行く。

仏像を拝観する目的は当然人によって違います。ある人は信仰から、ある人は仏教美術として。しかし、拝観した後は全員がその仏様をありがたいという共通の気持ちが持てれば素晴らしいなと思いました。
タグ