こちらは有名な千手千足観音像が祀られており、今回も多くの人が訪れていました。像には手が左右十七本ずつ、足が左右に十九本ずつあります。
拝観していると日本の像という気がしません。チベット仏を拝観しているような気がしました。本当に不思議な像です。
・長命寺薬師堂
金箔に覆われ、整ったお顔の像です。拝観が終わった後、接待所に立ち寄ると長命水と書かれた水が飲めるようになっており、尋ねると近くに湧き水があるそうです。
・渡岸寺観音堂
向源寺が観音の里ふるさとまつりのメイン会場ですので、多くの出店があり、最も賑やかな場所でした。観音堂で国宝の十一面観音像を拝観。正面から見た時が一番美しいかなと思いましたが、360度ぐるっと回りながら拝観すると、全ての角度から見た姿が美しかったです。
観音堂の後、本堂を訪れました。向源寺は浄土真宗のお寺ですので、ご本尊は阿弥陀如来ですが、一般に浄土真宗の阿弥陀如来像は立像です。しかし、向源寺は坐像でしたので、少しビックリしました。しかし、平安時代の立派な阿弥陀如来坐像を隅に置いて、別の立像を祀る必要はないと思いました。
・高月観音の里歴史民俗資料館
民俗資料館も無料で拝観することができました。こちらでは、8月15日まで、「東阿閉 乃伎多神社の仏たち」ということで、観音まつりにも公開されていない像が公開されています。
薬師如来像と聖観音像は普通の像のように感じましたが、毘沙門天像は非常に特徴的で、目が凄いです。良い地方仏でした。
・柏原阿弥陀堂
入り口に立派なご神木がありました。近くには「月の名所十選」の案内板があり、
“槻(ケヤキの古名)の巨木があることから「高槻」と名付けられたこの地は、大江国房(平安後期の歌人)が月見の名所として和歌を詠んだことから「槻」の字を「月」に改めたといいます”
とありました。こういうことも知っておきたいですね。
堂内に厨子が三つあり、中央には阿弥陀如来像、左には薬師三尊と十二神将像、右には天皇家のお位牌が安置されていました。
日光、月光、十二神将像は近世の作だそうですが、素人目には薬師像と同じ時代のように見えました。阿弥陀如来像は印相は阿弥陀の印ですが、頭の形は聖観音のようですので、「元は聖観音像だったのでは」と思ったりしました。
・浄光寺
厨子の中に三体の像が祀られており、中央に十一面観音像、左右に阿弥陀如来、薬師如来像が安置されていました。十一面観音像は色彩が結構残っており、お顔などを含めて、中国風の感じがしました。
・尾山釈迦堂
堂内には、右に釈迦如来像、左に大日如来像が安置されていました。どちらも丈六の立派な像です。このような大きな像が残っているということは、かっては大寺院だったのだろうと想像しました。
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