御本尊は聖観音です。右手が刀印をしている珍しい観音様です。刀印は一般的には不動明王の印だそうです。きっと修験道と関わりのあった観音様だったのでしょう。
脇には日光、月光菩薩が祀られています。持物がないので、日光、月光菩薩といわれてもピンときません。観音像ですといわれれば、そうですかといいそうな像です。でも、仏像としてはとても素晴らしいものでした。
右脇にマリヤ観音が祀られていました。「自分をより良くする為の教えならば、仏教だろうがキリスト教だろうが構わない」と話され、共感を持ちました。
左脇には布袋尊と大黒尊が祀られていましたが、布袋尊はとてもユニークな表情をしていました。像の画像は世田谷観音寺のこちらのページに載っています。
本尊の観音様の前に小さな弁天様の像が安置されており、どなたかが像について質問すると、「住職の趣味で置いています」と答えられ、思わず笑ってしまいました。
次は六角堂の不動明王像と八大童子像の拝観です。八大童子を従えた不動明王像は高野山とこちらの二体しか残っていないとても貴重なものです。
扉を開けて頂くと中に不動明王像と八大童子像が安置されていました。長年護摩の煙を浴びているため、像はまっ黒になっていました。
どの像も素晴らしかったですが、座った位置が丁度不動明王像と目が合う位置でしたので、不動明王像が一番印象に残りました。
またこちらも不動明王像の前に像が置かれていたので、「ご住職の趣味ですか」と尋ねると、「そうです」と笑いながら答えてくれましたが、像は大日如来であり、適当に置かれているのではありません。
最後は阿弥陀堂です。中央に阿弥陀如来像が祀られていました。九品仏浄真寺の定義によれば、下品上生の阿弥陀様でした。左には鬼の像が安置されており、左甚五郎の作といわれているそうです。右には韋駄天像が安置されており、有名なスポーツ選手から信仰されているそうです。
左右の両脇には五百羅漢寺の五百羅漢像が4体ずつ祀られており、羅漢さんに囲まれて話を聞くような形になるので、皆さん一生懸命に話を聞いていました。話の中で、「歩々清風」という言葉を覚えて帰って欲しいと言われました。
帰ってからインターネットで調べると、こちらのページに以下のように紹介されていました。
その方の歩むところ、とどまるところに爽やかな風が、温かな風が、安らかな風が吹き、また包んでくれるというのである。相田みつをさんの「あなたがそこにいるだけでその場の空気が明るくなる/あなたがそこにいるだけでみんなのこころがやすらぐ/そんなあなたにわたしもなりたい」の詩を思わせる言葉であり、そんな私の今日の生き方でありたいと思う。
「歩々清風」、心に留めておきたい言葉ですね。世田谷観音寺はお寺の方がとても親切で、とても楽しいお寺めぐりができました。多くの人に訪れて欲しい&お薦めできるお寺です。
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