致知読者の集いには以前から参加したいと思っていましたが、なかなか踏ん切りがつきませんでした。しかし、今回の講演者は御誕生寺住職の板橋興宗さんであり、思い切って参加することにしました。
講演は前半が板橋さんの話、後半が質疑応答でした。前半の板橋さんの話の主題はタイトル通り、命はどこにあるかでした。
正直、前半の話を終えた段階では、命はどこにあるかの答えが明確に持てませんでした。しかし、後半の質疑応答を聞いているうちに徐々に分かってきました。
「花を見て、美しいと思う」、「仏像を拝観して、ありがたいと思う」など、余計なことを考えず、無意識に感じることが命である。これが私の考えです。
話の中で、人間は言葉を使うことによって、将来のことをあれこれ考えて、悩むようになった。御誕生寺には猫がたくさんいるが、悩んでいる猫をみたことがないと言っていました。余計なことをあれこれ考えない、これが禅の無になることなんだろうと思いました。
「足」という字がありますが、「足(た)す」、「足(た)る」と字は似ていますが、意味は大きく違うという話もなるほどと思いました。
板橋さんは「短所は何ですか」と聞かれると「ぐうたらなこと」、「長所は何ですか」と聞かれると「自分がぐうたらであることを知っているので規律ある生活をしようと努力すること」と答えたそうです。
実際、講演の当日に福井を発って、講演が終わるその日に福井に帰るそうです。私は当然、前日に東京に来てホテルに泊まり、公演日もホテルに泊まり、翌日に帰るものだと思っていました。これはホテルに泊まるとぐうたらになるからだそうです。板橋さんはきちんと実践されている方だと思いました。
今回初めて致知読者の集いに参加しましたが、参加して本当に良かったと思いました。堅苦しい雰囲気ではないかと思っていましたが、全然そんなことはありませんでした。次回以降も参加しようと思います。
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