奈良県大和郡山市にある東明寺へは車が一台しか通れないような狭い道を上っていきました。東明寺は通常、拝観予約をする必要がありますが、今月は平城遷都1300年記念として予約不要で拝観することができます。

駐車場には何台か車が止まっていましたが、特別拝観以外ではとても静かな場所だろうと思いました。お堂に入るとお寺の方がおり、拝観料300円を払って、更に奥に入ります。

堂内を見渡すと、中央に厨子に入った薬師如来坐像、向かって右に毘沙門天像、左に吉祥天像が祀られており、十二神将も安置されていました。今年、寅年薬師霊場を巡って、東光寺や東明寺は東方浄瑠璃世界にお住まいの薬師瑠璃光如来を祀るに相応しいお寺の名前だと思ったのに、薬師如来像を拝観するまでそのことをすっかり忘れていました。

薬師如来像、毘沙門天像、吉祥天像が重文に指定されている平安時代の仏像ですが、拝観してても心に入ってきません。もちろん、仏像が悪いというわけではありません。同行した方はこの日訪れた中では東明寺の仏像が一番良かったと言っていました。

お寺の方が座られている机の上には「雷さまのへそ」が安置されていました。昔、東明寺のお坊さんがカミナリ様のおへそをとり、それが小さく乾燥して、石のようになったものだと、頂いた案内に書かれていました。

別の日に訪れた方によると、お寺の方から詳しい説明があったそうです。説明があればまた違った印象を受けたと思いますので、説明を受けたかったなと、この文章を書きながら思います。
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