山門に登ると前の方々に対して説明中でしたので、その間、外の景色を楽しんでいました。この日は風が強かったので、端のほうに立っていると結構、怖かったです。
しばらくすると前の方々に対する説明が終わり、座って待っているとボランティアガイドの説明が始まりました。
黒谷とは法然上人が比叡山にいたころにおられた地域の名で、法然上人が比叡山を下りて、今の金戒光明寺あたりに草庵を結んだので、新黒谷と呼ばれるようになり、それが黒谷となったそうです。
山門は1860年に造られ、高さが23メートルだそうです。本尊として、宝冠釈迦如来像、脇侍として、青い獅子に乗った文殊菩薩像、白い象に乗った普賢菩薩像が祀られていました。そして、それらを囲むように十六羅漢像が安置されていました。今まで、妙心寺の山門、知恩院の山門に登ったことがありますが、どれも中に祀られている仏像は似通っています。「山門ではこのように仏像を祀りなさい」という教えのようなものがあるのですかね。
次は御廟に行きました。御廟は法然上人のお墓で、五輪塔をお堂で囲っています。五輪塔の上には勢至菩薩像が安置されていました。これは、
・法然上人は勢至菩薩の生まれ変わりと言われていた
・法然上人の幼名が勢至丸だった
からだそうです。
特別公開はこれで終了ですが、本堂にも行きました。前回の京の冬の旅では近くで拝観できた文殊菩薩像、吉備観音像を遠くからお参りしました。
山越阿弥陀図の拡大図があり、阿弥陀の転法輪印の一指と二指から五色の糸が出ており、それが握って、お参りできるようになっていました。五色の説明もあり、
・青(緑) … 帰依
・黄 … 智慧
・赤 … 慈悲
・白 … 清浄
・黒(紫) … 救済
を表しているそうです。
また、誕生仏も祀られていましたので、甘茶を濯ぎました。
本堂を出た後は阿弥陀堂に行きました。前回訪れた時は扉が閉まっていたと思うのですが、今回は開いており、立派な阿弥陀如来像を拝観できました。恵心僧都源信が仏像彫刻に必要な「のみ」をお納めになって仏像彫刻を止められたと言うので「のみおさめの如来」又は「お止めの如来」とも言われているそうです。

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