最初の部屋では襖に描かれた絵画の説明がありました。釣りをしている太公望を文王が召し抱えに来た時の絵が描かれており、分かる人にはすぐ分かるのでしょうが、私のように分からない者にとっては案内があって、理解が深まりました。
次は宸殿(しんでん)に移動し、そこには元々聖護院に祀られていた仏像ではない、客仏が祀られていました。中央の厨子の中に役行者が祀られており、前鬼、後鬼もいました。前鬼が夫、後鬼が妻で、前鬼は斧を手に持っているのが特徴だそうです。
厨子の前には向かって右に孔雀に乗っているのが特徴の孔雀明王像、左は分からなかったので尋ねると三宝荒神像だそうです。
左壇には蔵王権現像が祀られていました。昭和時代の作だそうですが、大きく、立派な像でした。蔵王権現は、釈迦(過去)、観音(現在)、弥勒(未来)が合体した仏様だそうです。
一番左には不動明王坐像が安置されており、聖護院の修験道では不動明王と一体になることを目指すそうです。不動明王像は全部で三体ありましたが、一番右の不動明王の火炎にはカルラが5体、彫られているそうです。場所を教えてもらいましたので、5体、確認することが出来ました。
次は上段の間に移動しました。上段には滝の絵が描かれており、滝の流れる勢いを見せることで、上段に座っている人を強く見せる効果があるそうです。
次は不動堂です。こちらに聖護院の御本尊である不動三尊像が祀られています。右壇に円珍像、左壇に役行者像で、前鬼、後鬼以外にも左右に四体ずつ(?)童子像がいらしたので、どなたか尋ねましたが、分からないとのことです。
護摩壇があり、2月3日の節分と役行者の命日である6月7日に護摩が厳修されるそうです。
最後は書院です。元々は京都御所にあった建物だそうです。二つ、床の間があることが特徴だそうです。床の間は上座、下座を決めるのですが、二つあるので、上下がなく、平等ということを表しているそうです。
また、掲げられた額には「多聞室」と書かれていました。これは身分の違いに関わらず、多くの人が集まって、色々な話を聞こうという意味で、先程の二つある床の間と同様に平等を意味しているそうです。
聖護院では全部で五人の学生ボランティアガイドから説明を受け、大変満足のする拝観が出来ました。


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