お堂に入る時に案内を受け取って、堂内を見ると中央に厨子に入った五劫思惟阿弥陀仏坐像が安置されていました。やはり、まずは頭に目が行きます。
五劫思惟像の「劫」とは時間を表す言葉で、大きな岩に3年に一度天女が舞い降り、袖で岩を払い、その岩が磨り減るまでの時を指します。それが5回繰り返されるのが五劫ですので、想像のつかないぐらい長い時間です。
その五劫という間、法蔵菩薩が一切衆生を摂取(仏、特に阿弥陀仏が慈悲の力によって衆生を受け入れて救うこと)しようと思惟をこらし修行され、ついに菩薩から阿弥陀如来になられた瞬間の像です。
長い時間を表現するため、髪の毛が伸びてうず高く螺髪を積み重ね、頭髪がかぶさるようになっているのが特徴的です。その形がアフロヘアーのようなので、人気のある仏像です。
私もそのユニークな姿を拝観するのを一番の楽しみにしていましたが、着座して、阿弥陀如来像を見ていると瞑想している阿弥陀如来様がまさにそこに座っているような気になり、アフロヘアーがどうとかは気にならなくなりました。
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