ということで、昨年と同様にお釈迦様の誕生日を祝うために鎌倉の極楽寺に行きました。山門から極楽寺の境内に入ると早速、宝物館に入りました。中央に清凉寺式釈迦如来立像、脇侍として、十大弟子像、右に転法輪印をした釈迦如来坐像、左に不動明王坐像が安置されていました。

釈迦如来立像は157.8センチで、お釈迦様のほぼ等身大だそうです。像は施無畏与願印をしており、衆生の願いをかなえようという与願印は、布施、つまり、他人に施し与えることを実践していた忍性菩薩そのものであると紹介されていました。
本堂では、中央に不動明王像、脇に薬師如来像と文殊菩薩像が安置されていました。本堂の御本尊は本来は清凉寺式釈迦如来立像ですが、今は宝物館に安置されていますので、代わりに不動明王像が祀られているそうです。
右壇には忍性菩薩像、左壇には興正菩薩像が安置されていました。清凉寺式釈迦如来立像、忍性菩薩像、興正菩薩像を拝観すると真言律宗のお寺でお参りしているという気分になります。
本堂を出た後、誕生仏に甘茶を濯ぎ、また甘茶の接待がありましたので、甘茶を頂きました。

その後、奥の院にある忍性菩薩の五輪塔にお参りに行きました。五輪塔は高さ四メートルの石造で、重要文化財に指定されており、四月八日のみ開門されています。忍性は極楽寺の境内に施薬、悲田、施益、福田の四田院を設け、人々の救済に努め、収容、治療された人は二十年間で五万七千人にも及んだと伝えられているそうです。
そのような活動をした忍性菩薩がいたことを決して忘れることなく、真言律宗のお寺に訪れた時には感謝のお参りをしたいと思います。
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