京の冬の旅 非公開文化財特別公開のお寺を訪れましたがまだブログに書いていませんでしたので、そのことについて書きたいと思います。まず最初に訪れたのは実相院です。

最初に書院で説明を受けました。茶室があり、厳かな雰囲気が漂う書院ですが、後水尾天皇が書かれた「忍」という字の掛け軸が印象に残りました。「忍」という字は「刃」と「心」という字から構成されています。刃(やいば)を心で包み込むことが忍なのだそうです。しかし、後水尾天皇が書かれた忍の字は心が刃を包むように書かれていません。これは、後水尾天皇は江戸初期の天皇で、徳川幕府から強い干渉を色々受けていたので、その気持ちが表れているのではないかと説明されていました。

次は客殿に移動し、説明を受けました。移動する途中に枯山水の庭がありました。美しい枯山水を見ると、「京都のお寺にいる」という気分になります。



客殿には「床緑」「床紅葉」と称される有名な黒光りする床があります。春には床に新緑の木々が映り込み、床がエメラルド色に輝くので「床緑」、一方、秋には床に紅葉した木々が映り込み、床が深紅に染まるので「床紅葉」と呼ばれています。

訪れた時は当然、床緑、床紅葉とも見られませんでしたが、床に面した上段の間が特別に公開されており、謁見の図を拝観することができました。でも、やっぱり、床緑、床紅葉を見てみたいです。

また、御本尊の不動明王も祀られていましたので、お参りをしました。実相院日記もあり、興味深く拝観しました。今回の京の冬の旅は「幕末と世界遺産に出会う冬」なので、日記は幕末関係が展示されていました。


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