傑作選1は、東大寺金剛力士像。
金剛力士像は今までに何度か実物を見たことがありますが、今回の映像を見て、凄い像だと再認識しました。本当に迫力のある像です。今年、東京国立博物館で開催される東大寺展に是非、来て欲しいです。
傑作選2は、願成就院の不動三尊像。
コンガラ童子を純粋無垢な子供、セイタカ童子を負けず嫌いの子供と紹介するのは上手い表現ですね。不動明王の顔も細かいところまで気を配っているのがよく分かりました。願成就院はまだ訪れたことが無く、早く訪れたいお寺の一つです。
傑作選3は、金剛峯寺の八大童子立像。
八大童子立像には玉眼が使われていますが、それぞれの童子の玉眼の色使いは一つとして同じものがないのは気づきませんでした。
原島先生の「5分、10分と仏像を見ていると顔つきが変わってくる。素晴らしい顔の表情は見方によって、違って見える。運慶仏は正にそうだ」
「玉眼の瞳孔が開いている。つまり、前にあるものに強い関心を持っている。これは好奇心たっぷりの子供の顔」
は、なるほどと思いました。
傑作選4は、円成寺の大日如来坐像。
運慶の最古の像ですが、伝統的な作成法を継承しながらも、人間味を持たせつつあるのがよく分かりました。
スタジオで紹介されていた金ピカの模刻像は文化庁蔵と書いてありましたが、東博などで展示されないのでしょうか。是非、拝観したいですね。
傑作選5は、願成就院の毘沙門天立像。
若々しく力強いその像は東国武士をイメージして作成されたというのはその通りだろうと思います。
傑作選6は、六波羅蜜寺の地蔵菩薩坐像。
お寺でも東博に来た時にも拝観しましたが、やはり、一般の仏像とは違うものを感じました。ところで、確実に運慶作となったんでしょうか。運慶作と強く推定できるだったような気がします。
傑作選7は、瀧山寺の聖観音菩薩立像。
他の運慶仏とは感じがかなり違います。彩色されていますし、女性的な仏像です。是非、実物の背中を拝観したいと思いますが、お寺では背中も拝観できるのでしょうか。
傑作選8は、東大寺の俊乗上人坐像。
本当にリアルな像です。まるで生きているように感じます。運慶自体、俊乗上人を深く尊敬していたと思います。そうでなければ、このような像は作れないと思います。
傑作選9は、興福寺の無着菩薩立像、世親菩薩立像。
正に最高傑作ですね。この像を見ていると無着、世親の全てが伝わってくるようです。
傑作選10は、称名寺の大威徳明王像。
運慶が六十代半ばの作品です。私も称名寺の寺宝を数多く展示する金沢文庫で拝観しました。
番組を見終わって感じたことは、やはり運慶仏は素晴らしいなということです。多くの人が魅了されるのが分かります。2/14に再放送がありますので、今回見逃した方は是非、ご覧下さい。
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