月刊致知2010年1月号に齋藤泉さんの記事が掲載されていました。齋藤さんは山形新幹線つばさのワゴン販売に従事しておられ、通常は片道の平均売り上げが7万円程度といわれるところを26万5千円という売り上げを上げたことがある人です。

米沢駅で販売している駅弁は三種類ありましたが、お客様から「どんな中身なの」と聞かれることがあったので、「写真があったらいいな」と思ったそうです。
しかし、それを会社に提案しても「そうかなぁ」という感じで中々動いてくれなかったので、自分でデジカメで写真を撮り、簡単なメニュー表を作りました。すると、全体の売り上げが伸びたので、会社もプロのカメラマンが撮影したメニュー表を用意するようになったそうです。

上記の話を基に以下の文章を掲載します。

私は不満を不満のまま終わらせないことが大切だと思います。私たちは最前線に出てお客様と直に接して、喜びの声もクレームをお聞きしているわけです。
「こうしたほうがいいな」と思って会社に言っても、事情が分からないから「また不満を言ってきた」と煙たがられる。そうすると、私たちも「言わなきゃ良かった。もう提案するのはやめよう」と思って、ただワゴンを押すだけのつまらない仕事の仕方になってしまいます。

本当にお客様のために現状を改善できるアイデアを出せるのは乗務員しかいないと思うのです。そういう信念があったので、私は行動を起こしたんだと思います。結果が出たら、次から会社の方々も「不満」ではなく「提案」として受け入れてくれるんです。

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結果を出さないで、変えてほしいと言うと「不満」に受け取られ、結果を出して、変えてほしいと言うと「提案」として受け取られる。

このことは会社に勤めている多くの方々が肝に銘じておく必要がありますね。
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