月刊致知11月号に三星園上林三入本店の第十六代当主である上林三入さんの記事が掲載されており、そこで、利休七箇条が紹介されていました。

小さな頃から父や祖母から教えられ、身につけていったものを振り返ると、その内容は「利休七箇条」

一 茶は服のよきように点て
二 炭は湯のわくように置き
三 冬は暖かに、夏は涼しく
四 花は野の花のように生け
五 期限は早めに
六 降らずとも雨の用意
七 相客に心せよ

に要約されていることが分かります。これは利休が「茶道とは何か」と問われた時に答えたものだと言われていますが、ここには今の世の人々が忘れてしまっている大切な教えが詰まっているように思います。

「茶は服のよきように点て」は、茶を点てる時、日頃、服を着るように自然と振る舞えるようになるため、日々練習せよという意味です。茶道に限らず、どんあことでも毎日やっていれば、自然な所作として振る舞えるようになるのです。

「期限は早めに」は、時間厳守、こうした積み重ねが店(人)の信用への繋がっていくのでしょう。

「冬は暖かに、夏は涼しく」は、冬なら暖かくする工夫をし、夏ならすだれや風鈴で涼をとる。つまり、常に頭を使えということでしょう。

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記事では七箇条の内、一、三、五の説明がありましたので、他のは自分なりに考えてみて下さいということだと思います。ネットを調べれば色々な解釈をすぐに見つけることができます。しかし、まずは自分で考えてみて、それから他の意見と比較すれば、たくさんの得ることがあると思います。
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