日曜日、高尾山から帰宅すると真っ先にしたのが、録画しておいた名古屋国際女子マラソンを見ることでした。私は高橋尚子が優勝すると思っていました。でもなぜか、9キロ過ぎで失速する高橋選手を見て、「やっぱりな」と思ってしまいました。レース自体は非常に面白いレースで、優勝した中村選手にオリンピックでがんばってほしいです。

高橋尚子の惨敗の理由について、昨年8月に右ひざ半月板を手術した為、本格的な練習再開が今年になったことが言われています。でも私は、小出監督の下を離れて、チームQを結成したことが根本的な原因だと思います。

皆さんはどんな優秀なスポーツ選手でもコーチをつけているのが不思議だと思いませんか。優秀な選手ならば、コーチの指示などなくても、一人でやっていけるのではないかと思いませんか。

少し話がずれますが、仏教には中道という考えがあります。goo辞書によると、
(4)〔仏〕 仏教の基本的教義の一。両極端に偏らないこと。対立する見解や態度を克服した立場。対立の内容については、快楽主義と苦行主義、自己を永遠とみる常見と死後はないとする断見、有と空、空と仮など、教派によって諸説がある。
と書かれています。

これをスポーツ選手に当てはめると、両極端に偏るとは、
・体を壊すような苦しい練習(苦行)をする
・自分の好きな練習(易行)しかしない
などだと思います。人間は一人で練習を行うと、ほとんどの場合、両極端に偏ってしまいます。そうならないように中道の練習をするのがコーチの役目です。ですから、どんなに優秀な選手にもコーチが必要なのです。

高橋選手はチームQを作って自分で練習メニューを考えるようになったので、中道の練習ができなかったのではないかと思います。それが今回の結果につながったと思います。もし小出監督の下で練習をしていれば、高橋選手は今回のオリンピックの出場権を得ていたと思います。
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