護国寺で開催されましたインド仏教指導者である佐々井秀嶺師の東京最終講演会で、高山龍智師が「歴史のメッセージ」というタイトルで話をしてくれました。話は短かったですが、その内容は考えさせるものでした。印刷した紙を配って頂いていたので、それを基にして書きます。

1203から1207年頃にヴィクラマシーラ大僧院がイスラム勢力により破却された時をもって、仏教はインド史の表舞台から姿を消しました。

一方、同じ頃、日本では、法然、栄西、親鸞、道元、日蓮、一遍ら鎌倉仏教祖師が相次いで登場し、仏教文化は黄金の夜明けを迎えていました。

インドで朽ちた蓮の花は、やがて遠く離れた日本の地で開花しました。

そして現代。
独立インド憲法の起草者にして初代法務大臣であったアンベードカル博士の掲げた「仏教復興・人間解放」の法灯は佐々井秀嶺師によって、更に明々と熱く燃え、インド中に広まっています。

一方、日本の仏教文化は往時の輝きを保っているでしょうか。かつてのインド仏教のように衰亡に向かっていないでしょうか。

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インドでは一度枯れた蓮の花が再び開花しようとしています。インドで蓮の花が開花した時に日本では枯れていたということがないようにしたいものです。
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