本日、護国寺で開催されましたインド仏教指導者である佐々井秀嶺師の東京最終講演会に行きました。

15時開始でしたので50分ぐらい前に着きましたが既に六割ぐらいは埋まっており、最終的には護国寺の本堂が超満員になりました。

インド仏教の最高指導者が日本人である佐々井秀嶺師であると知っていましたか。佐々井師は高尾山薬王院で得度した後、タイへ仏教留学しました。帰国前にインドに立ち寄った時、金縛りに遭い、「われは龍樹(注:大乗仏教の祖)なり。なんじ速やかに南天竜宮城へ行け」というお告げを受けました。

佐々井師は南天竜宮に発音が似ているナグプールという都市に行きました。そこは不可触民出身のアンベードカル氏が1956年に同胞約50万人と共にヒンドゥー教から仏教に集団改宗した場所でした。13世紀の初頭、イスラム勢力により、インド史の表舞台から姿を消した仏教はアンベードカル氏により復興しましたが、その二ヶ月後にアンベードカル氏は亡くなってしまいました。

集団改宗から十年以上過ぎていましたが、佐々井師は地道な布教活動を行い、現在、インドにおける仏教徒の数は一億五千万人を超すほどになりました。

インド仏教の信者は、ほとんどがカースト制度で一番下に属する不可触民の人達です。ヒンドゥー教徒ではカースト制度から抜け出すことができないので、仏教徒になり、そこで初めて人間として当たり前の権利を手に入れることができるそうです。ヒンドゥー教のカースト制度では、牛の命の方が不可触民の人の命よりも尊いのだそうです。
人を幸せにするのが宗教、人を差別するのが宗教ではないと話されていました。

講演は、フォトジャーナリストの山本宗補氏が撮った写真を用いた佐々井師の活動の紹介、電脳寺の高山龍智師による話の後、佐々井師の話がありました。

佐々井師の声は非常に迫力があり、インド仏教復興にかける情熱を感じました。佐々井師はインドに渡って以来、日本に戻っておらず、これがおそらく最初で最後の日本帰国となるそうです。そのような貴重な講演を拝聴でき、感謝の気持ちでいっぱいです。話の内容は少し難しかったですが、佐々井師の姿を直接拝観できただけでも参加した甲斐がありました。15時に始まった講演は18時頃に終了しましたが、あっという間に三時間が経過したという感じです。

一人でも多くの人に佐々井秀嶺という方がカースト制度による差別のない世の中になるようインドで努力していることを知って欲しいと思います。
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