鎌倉国宝館で特別展「鎌倉の至宝」が開催されており、頬焼阿弥陀と呼ばれる光触寺本尊の阿弥陀三尊像が修理後、初公開されていますので、特別展拝観をメインに鎌倉を訪れました。

北鎌倉駅から歩いていると「本日特別公開」の木札があり、立て看板に「足利尊氏ゆかりの寺。季節曜日限定特別拝観。お部屋より庭園をごらんになれます。宝亀山長寿寺」と書かれていました。
去年の今頃、「今まで拝観できなかった北鎌倉の長寿寺が拝観できるようになった」と聞いたことを思い出し、当初の予定にはありませんでしたが、長寿寺を拝観することにしました。



受付で拝観料300円を払うと案内を頂き、玄関から堂内に上がりました。上がるとご住職がおられ、複数種類ある絵はがきの中から好きなものを一枚頂けるとのこと。絵はがきには紅葉の時期における境内の写真が載っていました。どの写真も美しかったので、選ぶのに迷ってしまいました。

長寿寺は足利尊氏が1336年に創建しました。尊氏の法名は京都では等持院殿、関東においては長寿寺殿であり、長寿寺が足利尊氏とゆかりの深いお寺であることが分かります。

まずは本堂で御本尊の釈迦如来にお参り。向かって右には開基の足利尊氏、左には開山の古先印元禅師の像が祀られていました。

次は小方丈に行きました。こちらからは庭園が拝観できます。「毛氈(もうせん)に座って静かに庭をご覧下さい」と書かれており、毛氈は部屋の奥に敷かれていました。そこに座って庭を眺めると確かに庭に近い場所から見るよりも庭がよく見えました。「いつまでものんびりと座っていたい」、そんな感じでした。





建物から出て、境内を歩き、観音堂で観音様にお参り。こちらの聖観音様は鎌倉の仏像を紹介する本で見て以来、拝観してみたいと思っていた仏様です。
観音堂内には様々な絵が残っており、それらが観音様と一体になって、思わず手を合わせてしまう良い雰囲気をかもしだしていました。

観音堂の奥には尊氏の遺髪を埋葬したお墓があり、その後、再び庭園を拝観し、長寿寺を後にしました。
長寿寺は訪れる予定ではありませんでしたが、良いお寺めぐりとなりました。
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