平成21年京都春季非公開文化財特別公開が5月1日から10日まで行われ、丁度、その時期に京都を訪れることになりましたので、特別公開の寺社を訪れることにしました。

ホームページを見て一番惹かれたのが、心光院の阿弥陀三尊像でした。通常は「拝観謝絶」の札を掲げており、初めて一般公開される阿弥陀三尊像。写真を見ると木造とは思えない色をしています。

叡山電鉄鞍馬線の岩倉駅で下車し、少し歩くと心光院はありました。受付で拝観料800円を払い、境内に入ります。お堂では、まず、迎接(こうしょう)曼荼羅、白骨図が安置されており、奥に阿弥陀三尊像が祀られていました。どちらにも説明の方がおり、迎接曼荼羅の方は説明の途中でしたので、先に奥の阿弥陀三尊像にお参りをしました。

本尊の阿弥陀如来坐像は平安時代の作で、両脇の観音菩薩、勢至菩薩像は江戸時代の作だそうですが、三尊とも漆(うるし)によって黒っぽく光って見えるので、同時に作成された三尊像のように思えます。

観音、勢至菩薩像は大和座りをしており、これはすぐに助けにいけるようにこのような座り方をしています。また、光背が背中の上半分ぐらいまでしかないのが特徴的でした。

脇の観音様は蓮台を持っていますが、東南アジアのある国(忘れました)では、手を合わせる時にペタッと両手を合わせるのではなく、少しふくらませて、手を合わせるそうです。これは蓮の花を表しているのだそうです。

迎接曼荼羅は阿弥陀三尊の来迎図で、白骨図は文字通り、白骨になった画が描かれており、その図の前で読経することにより、肉体にもとらわれないようになるそうです。

心光院は普段は一般公開していないので、今回、阿弥陀三尊像を拝観でき、本当に良かったです。説明の方も一生懸命説明をしており、好感を持ちました。春と秋にある特別拝観の時には、毎回、京都を訪れようかなと思います。


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