4月18,19日と二日間にわたった大阪南部におけるお寺めぐりの最後は久米田寺を訪れました。JR阪和線久米田駅から道なりにまっすぐ歩くとお寺に着きました。

境内を歩いてまず思ったことはとても大きなお寺だということです。塔頭が五つ(阿弥陀院、華厳院、五大院、多聞院、明王院)もあり、お堂も大師堂、開山堂、観音堂などかなりあります。また、駅から歩いてくるとお寺の裏側から入るような形になるのですが、表門の大門の前には久米田池と呼ばれる大きな池があり、とても景色が良かったです。
このように見所の多い久米田寺ですが、今回はお堂に上げて頂き、色々説明をしてくれた塔頭の明王院に関して書きたいと思います。

明王院の境内では、白藤と霧島つつじが丁度、見頃でした。


満開の霧島つつじ

昨年の11月に完成した融通堂に上げて頂くと、宝生如来が御本尊として祀られていました。
案内板によると、宝生如来とは、宝を生じ与える仏で万法能生(すべての理法を生み出す)の徳を司り、衆生の願いに応じて福徳・財宝を施す与願印の相を示し、如意宝珠(融通尊)を象徴としている。一般的には「融通さん」と呼ばれ、諸願成就・現世利益を施し、特に「金銀財宝意の如く」と称されている
とのことです。

こちらの宝生如来像は大日如来のように冠をかぶっており、一般に言われる如来のような像ではないのが特徴だそうです。また、天井には水龍図が書かれていましたが、これは一枚の和紙で描かれたものでは日本一大きなものだそうです。

ここまでの説明はフムフムと聞いていたのですが、次の説明に驚きました。なんと、久米田寺には三蔵法師の霊骨が安置されているそうです。私は三蔵法師のお骨は、埼玉県の慈恩寺と奈良の薬師寺にしか安置されていないと思っていました。慈恩寺の三蔵法師の霊骨に関するページにも、薬師寺に分骨された話は掲載されていますが、久米田寺の話は掲載されていません。しかし、岸和田市の公式ページの久米田寺の案内では、“唐僧玄奘三蔵法師の御霊骨を奉安し、靖霊殿と号されています。”と書かれていますので、久米田寺にも安置されているのでしょう。このあたりの詳細を知りたいですね。


三蔵法師の霊骨が奉安されている靖霊殿

19日は、蛸地蔵天性寺、考恩寺(釘無堂)、久米田寺と印象深いお寺を巡ることができ、本当に有意義でした。

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