11月1日に豊川稲荷東京別院の写経会に参加した時、中日新聞に掲載されたひろさちや氏の「過去を追うな」というタイトルの文章を紹介されました。

以下、そこからの文章を掲載します。
(1) お釈迦様の言葉に「過去を追うな。未来を願うな」というのがありますが、「過去を追うな」を「反省するな」と言い換えています。
(2) 人生の問題は(過去と)全く同じではありません。だから、前回の失敗を反省しても、状況が違うからまた失敗する羽目になります。そうすると反省するだけ無駄です。
(3) 釈迦が言っているのは、我々は過去の失敗をじくじく思い悩む必要はないということだと思います。
(4) 大学入学に遅刻して失敗した受験生が前年の失敗を反省して、今年は絶対に遅刻してはならないと緊張したあまり寝付きが悪くなり、睡眠不足のまま受験場に行くはめになります。
(5) 過去はきれいさっぱり忘れて、今日をしっかりと生きること。釈迦はそのことをわたしたちに教えたかったのだと思います。

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(2)に関しては同意できません。「人生の問題は(過去と)全く同じではありません」はその通りですが、過去から学ぶことによって失敗を減らすことはできます。過去、すなわち自分自身や先人の経験から学び、失敗を減らすことができるからこそ、人間なのです。それができないようでは、獣と同じです。
では、「過去を追うな」をどう考えればいいのでしょうか。(4)がその為の良い例になっています。私は「過去を追うな」は、「今日をしっかりと生きることを妨げるような過去を追うな」だと解釈します。(4)の受験生は、受験当日に持てる力をすべて出し切らねばならないのに、過去の出来事によってそれが実現できないでいます。

現在を精一杯生きること。その助けになる過去の経験は大いに生かしましょう。反対にその妨げになるような過去はきれいさっぱり忘れましょう。
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