近鉄道明寺駅で下車し、道明寺商店街を進むと道明寺天満宮がありました。まずは天満宮でお参りです。本殿に向かって歩いていると、天満宮には必ずあると言ってもいい、撫で牛の像がありました。撫で牛像の隣に祠がいくつかあったのでそちらへ行ってみると全て撫で牛像を祀ったものでした。代々の撫で牛像を祀っているのだと思います。
拝殿で道真公にお参りをし、社務所で御朱印を頂いて、境内にあった地図を参考にして、道明寺へ向かいました。



最初に目に入る山門は中々良い感じです。じゃり石が綺麗に整えられた境内を歩き、本堂へ。本尊の観音様の前には拝観されている方がいたので、まずは奥に祀られている仏様から拝観です。立派な十一面観音坐像が祀られていました。その隣には聖徳太子考養立像が祀られており、厳しいお顔をされていました。その隣にはチベット佛が。やはり日本の仏像とは違う印象を受けます。加えて、大黒天、薬師如来と十二神将、釈迦三尊などを拝観しました。

いよいよご本尊の拝観です。道明寺は国宝の十一面観音像が祀られていることで知られています。しかし、事前に道明寺のホームページを見て、ご本尊は現在、九州国立博物館で開催中の「国宝 天神さま」で展示されており、代わりに試十一面観音像が祀られていると書いてあるのを読んでいたので、試十一面観音様と知ってお参りをしました。国宝の観音像と同じく試観音像も菅原道真公の手彫りの像と伝わっています。本尊の両脇には、毘沙門天と不動明王が祀られていました。

本堂を出た後、御朱印をお願いしました。試十一面観音像は普段は公開しておらず、今の期間だけ拝観できるそうです。ですので、考えようによってはこの期間に訪れたことは幸運です。お寺の方によると、国宝の十一面観音像が拝観できないので中には怒る人もいるそうです。「遠くからはるばる(十一面観音像が目的で)来て、拝観できないのであれば、怒るのも無理はないかも知れません」とおっしゃってましたが、私には怒る人の気持ちが理解できません。
また、道真公と十一面観音像の関係など色々な質問をしたのですが、朱印を書く手を止められ、どの質問にも丁寧に答えて頂きました。

今回の訪問では国宝の観音像を拝観することはできませんでしたが、普段拝観できない試観音像を拝観でき、またご住職から色々教えて頂き、とても良い参拝をすることができました。山門から外に出る時も、「良いお寺に出会えて良かった」と素直に感じました。
後で朱印帳を見ると、観音様の御影と散華が挟んでありました。このようなさりげない気配りはとてもありがたいです。


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