放光寺は恵林寺の裏側にあるような感じで、恵林寺から歩いて行けます。しかし、恵林寺は訪れますが放光寺には訪れないという観光客も多いと思います。放光寺も良いお寺ですので、是非、訪れましょう。

山門には梵字で書かれた曼荼羅が掲げられており、特徴的です。最初訪れた時には何か怪しい記号にしか見えませんでしたが、今は分かります。山門を過ぎると次は仁王門。こちらの仁王さんは重要文化財です。


以前訪れた時に撮った山門

今回は精進料理を予約していましたので、寺務所で到着した旨を伝えるとまず抹茶室に案内され、抹茶と放光寺と書かれたお菓子を頂きました。しばらくすると「精進料理の準備ができました」とのことなので、精進料理が用意されている部屋に移動しました。


抹茶とお菓子

放光寺の精進料理は境内周辺の野草や季節の素材を使った季節の精進料理として知られているので、以前から食べてみたいと思っていました。放光寺のホームページには、
“「昔は真言料理、禅掃除と言われてきたが、今日真言に料理はない」と言われて久しいですがなんとか、一新したいと思い、今日まで努力してきました。”
と書かれていますが、本当にお薦めの精進料理です。お寺の精進料理はどこもそれなりの値段がしますが、放光寺の精進料理は値段に見合う価値があります。


精進料理

精進料理の後はお寺の方の案内で寺宝の拝観。宝物殿にはご本尊の大日如来像、両脇に不動明王像、愛染明王像が祀られていましたが、一押しは何と言っても、天弓愛染明王としては日本最古と言われている天弓愛染明王坐像です。こちらもかっこいい仏像です。京の都から遠く離れたこの地に日本最古と言われている天弓愛染明王坐像があるのは不思議な気がしますが、当時、この地を治めていた安田義定がそれだけ力を持っていた証拠だと思います。ちなみに放光寺は安田義定が一ノ谷の戦いの戦勝の記念して創建したお寺です。

次は別のお堂に安置されている毘沙門天像を拝観。こちらの毘沙門天像は安田義定がモデルとなっています。非常に印象的な仏像で、安田義定に書かれた小説を読んで、義定について詳しく知りたくなりました。両脇には、虚空蔵菩薩像、薬師如来像が祀られていました。

放光寺では念願の精進料理をいただくことができ、また天弓愛染明王坐像や安田義定毘沙門天像にも再会でき、とても満足しました。
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