致知出版の小さな人生論から「先達に学ぶ」の話を私なりに要約して紹介したいと思います。

昔、中国に袁(えん)という人がいた。代々医者の家系に生まれたので、彼も小さい頃から医者を目指して勉強していた。

ある日、彼の前に不思議な老人が現れた。そして、おまえは役人として成功する相をしていると言い、何歳で何々の役職に選ばれるなど様々な予言を続けた。最後には、53歳で死に、子宝には恵まれないとまで言い切った。

袁少年は衝撃を受けると同時に感動を覚えて、医者になることを止め、役人になることを目指す勉強を始めた。

それからの展開は老人の占った通りだった。袁氏は、人間の運命というものはちゃんと決まっていて、人間にはどうすることもできないものであると思い定めるようになった。すると、ああしたい、こうしたいという欲がすっかりなくなってしまった。

ある時、袁氏は仕事でお寺に滞在した。その寺の禅師が彼を見て、「あなたは歳に似合わずできている。どういう修行をして、そこまでになられたのか」と尋ねた。袁氏は、「特別な修行などしていません。少年の頃にある老人に色々と予言をされました。それが一つとして間違えていないのです。それからは苦しみ悩むことは一切やめました。それだけのことです」と答えました。

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さて、袁氏の返答を聞き、禅師は何と答えたでしょうか。その回答は次回の記事で書きます。
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