以前の私ですと「かわいそうだ」とは思いますが、拾い上げることまではしなかったと思います。
千日回峰行を満行した塩沼さんの本に道路で半分ひからびて苦しそうにもがいているミミズに大切な水をかけ、助けてあげる「小さき命を救う」という文章が載っていました。
その最後は、
行をしている時は山の中なので、誰が見ているわけでもありません。行じていればそんなことはしなくてもいい決まりになっています。しかし、なんとなくいつの日からか、ミミズだけではなく、コガネムシ、カブトムシなど、目についた苦しんでいる小さな生き物は逃さす救っていました。振り返ってみれば、そんな目に見えない功徳がめぐりめぐって無事に行を行じさせていただいたのだと思います。
と締めくくられていました。
この内容が強く心に残っており、自然とコガネムシに手が伸びていました。
「頭の中で思っていること」と「それを実践すること」は大きな違いがあると思います。実践することにより、初めて気づくことがたくさんあります。
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