この道はあきることはない あきる道は本物ではない
この仕事はあきることがない あきる仕事は本物ではない
創刊四十周年を迎えるいま、坂村真民さんのこの詩が以前にも増して深く心に響いてくる。ただ、あきることなく続ける道、仕事も、楽しいことばかりではない。苦しいことや辛いことにも直面する。坂村真民さんの人生も例外ではなかった。だからこそ、自分を鼓舞する詩がたくさん湧き出てきたのだろう。
闇があるから 光がある 苦があるから 楽がある 闇を生かせ 苦を生かせ
苦がその人を 鍛えあげる 磨きあげる 本ものにする
追いつめられて 初めて人間は 本ものになる だから本ものになるためには 絶体絶命の瀬戸ぎわに 立たされねばならぬ
片足だけを水の中に入れ、私は本気、と言っている人が多い。本気とは体全体を水の中に投じることである。もう逃げられないという所に身を置くことである。すると、本腰が入る。本腰を入れるから、真の力が出てくる。そして、その姿勢を何十年も続けることで本物になる、ということだろう。
人生は一度きりである。私たちも本気・本腰で事に当たり、本物にいたる道を全うしたいものである。
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