酒井大阿闍梨は雪山讃歌の一節「雨が降ったら ぬれればいいさ」というフレーズをよく口にされていたことを思い出す。船乗りを経験した人間にしてみれば、雨は避けることにこしたことはない。当初、私はそう考えていた。
直接ご本人から真意を伺ったわけではないが、ある時から私の考えは変わった。雨に濡れることを恐れていては何もできない。つまり、何事もやってみなければ分からないから、とにかく実行せよということを伝えたかったのでないか、と考えるようになったのだ。幾つになっても、挑戦することの大切さを私は酒井大阿闍梨から教えられた思いだった。
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