松原泰道さんの言葉で印象に残っているのが「杖言葉」です。杖を辞書で引くと「歩くときに手に持ち、地面を突いて体を支えるのに使う棒」とあります。つまり、物理的に身体を支えてくれるものです。一方、心が折れそうな時、心を支えるものは何でしょうか。松原泰道さんによると、それは言葉で、そのような、身体を精神的に支えてくれる言葉を杖言葉と呼んでいます。

多摩美術大学美術館で仏像を鑑賞した時、ある種の仏像は杖言葉、つまり、心が折れそうな時、身体を精神的に支えてくれるものだと思いました。そのような役割をする仏像を、杖仏像と呼んでもいいですね。仏像好きな方ならば、杖仏像はあると思います。私の杖仏像を挙げるならば
・三十三間堂 千手観音坐像
・大和長谷寺 十一面観音立像
・寿宝寺 千手観音立像
かなと思います。
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