JR西宮駅で同行の方々と合流。そこから車で一路、神呪寺へ。たくさんの人が御開帳に訪れると思い、駐車場に車を止められるか心配でしたが、運良く、入口近くの駐車場に止めることができました。
車から降り、本堂までの石段の前に来ると、「融通観音大祭」の案内があり、気分が盛り上がります。当日は晴天でしたので、山の緑と空の青がとても綺麗でした。石段を登り切ると、目の前に本堂がありました。「本堂の前からお参りするのかな」と思いましたが、境内左側に拝観入口があり、そちらに移動しました。記帳をし、まずは大師堂から拝観です。大師堂という名前から想像できるように、弘法大師坐像が祀られていました。国の重文で、とても力強い像のような感じました。

大師堂の次は八臂の弁財天像にお参りをし、堂内に出来ていた如意輪観音像を拝観する人の列に並びました。本堂には如意輪観音像以外にも仏像が祀られており、列が進むと、歓喜天(聖天)像が拝観できる形で祀られているのに気付き、驚きました。
また、ソラン荒神と書かれた珍しい像も祀られおり、凄いなと思いました。また御前立と思われる如意輪観音坐像も祀られていました。一般に如意輪観音像は右足の膝を立てて座り、右足の裏で左足の裏を踏みつけています。しかし、御前立の観音像は右足の膝は立っておらず、斜めの状態で、右足の裏は左足の付け根あたりにあり、珍しく感じました。この像が御前立ならば、本尊も同じ形だろうと思い、そこから着目しようと思いました。
列は進み、いよいよ本堂中央の厨子の中に安置されている御本尊の拝観です。長時間とはいきませんが、厨子の前で間近に拝観できました。
まず、足に着目すると、御前立観音像と同じでした。御前立は足の部分は本尊を模していました。そして、全体を見ます。素晴らしいの一言です。正直に書くと、写真で見る限りは、日本三大如意輪観音像の一つに数えられる理由が分かりませんでした。しかし、実物を見て、三大如意輪観音像に数えられるのが当然だと理解出来ました。それほど、素晴らしい、魅力的な像でした。
本尊拝観後もまだまだ仏像拝観は続きます。毘沙門天像が祀られており、よく見ると地天女がいる兜跋毘沙門天像でした。この後拝観した満願寺、達身寺でも兜跋毘沙門天が祀られていましたので、この地域では兜跋毘沙門天が数多く祀られているのでしょうね。
その後、不動堂で、国の重文である不動明王坐像、納骨堂で、同じく、国の重文である聖観音立像を拝観しました。このように、如意輪観音像以外にも多くの素晴らしい仏像が神呪寺には祀られていました。
堂内拝観後、境内から神戸市内の風景を楽しみました。色々見所がありましたが、やはり、御本尊の如意輪観音像が素晴らしく、前に立ってお姿を見た時の感動は今も強く印象に残っています。

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