

こちらの一押しは伎芸天でしょうが、左端から順に拝観していきます。左端には五大菩薩像が祀られています。菩薩というと観音菩薩や地蔵菩薩などの優しいお顔をされた仏様を想像しますが、こちらの五大菩薩像は憤怒の表情です。遠くから拝観すると五体祀られているので五大明王かと思うのですが、近くで拝観すると明らかに違います。また、五体の仏像全てと目が合うベストポジションがあります。憤怒の表情をされた五体の仏様全員に睨まれると迫力があります。
次は皆さん一押しの伎芸天です。かすかに微笑んでいるように見えるそのお顔は大変美しいです。美人な仏様といわれる仏像はそれなりにありますが、現代と昔では美人の定義が違うため、現代人の視点から見ると必ずしも美人に見えないものもあります。しかしこちらの伎芸天は現代的な美人顔で、スタイルもスーパモデルのようです。
五大菩薩像と伎芸天像を互いに拝観して、うまくリンクしているなと思いました。五大菩薩像の忿怒の表情を見た後、伎芸天像の優しいお顔を見ると、その優しさが一層、引き立ちます。逆に伎芸天像を見た後、五大菩薩像を見ると、その忿怒の表情が一層、引き立ちます。
次は藥師三尊です。こちらの藥師様は絵画の中から飛び出してきたような印象を受けます。堂内の用意されている長椅子から見ると、絵として書かれた薬師如来像のようにも思えました。印象としては、若い頃の薬師如来様です。
日光、月光菩薩は手に鏡を持っており、それぞれが日輪及び月輪を示すそうで、珍しい像形です。
帝釈天像は、先ほどの伎芸天像と同じで、頭部が乾漆天平時代、体部が寄木造鎌倉時代です。しかし、頭部と体部はうまくマッチしており、別の時代に作られたものとは一見しただけでは分かりません。
本堂から出た後、大元帥明王を祀る大元堂へ行き、お参りをしました。
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