本日は奈良まほろば館へ愛川純子さんの「青龍と如意輪観音」を聴講に行きました。大和四神めぐりで、室生寺は青龍に位置づけられていますので、室生寺、御本尊である如意輪観音と青龍のお話でした。室生寺といえば、国宝の十一面観音像の話が多いですが、青龍から見た話は新鮮で、楽しい講演でした。

・善如龍王は空海が神泉苑で雨乞いの祈祷を行った時に現れた龍王。金色で、八寸。慈悲の心が厚く、人に害を及ぼさない。善女龍王とも書かれる。密教の守護する青龍としても祀られる。

・中国の青龍寺は空海が密教を授かったお寺。青龍寺では青龍を祀っていた。空海に守護神となることを誓う。その青龍は神護寺に祀られている。

・神泉苑の青龍が室生山に祀られている。善女龍王は如意輪観音の化身。

・如意輪観音は六臂。これは六道の衆生を救うため。左右の三本の手があるが、
(右上)思惟 地獄
(右中)如意宝珠 餓鬼
(右下)念珠 畜生
(左下)光明山 修羅
(左中)蓮華 人
(左上)輪 天
を表している。

・如意宝珠は、意のままに種々の物を出す宝珠。龍王や鳳凰の脳中にあると考えられていたが、空海はそれを否定し、如意宝珠は釈迦如来の分身で二つあると言った。
一つは真言八祖伝来のもの、二つ目は弘法大師御製のもの。一つ目の如意宝珠を室生山に埋めた。如意宝珠山と呼ばれ、五重塔の近く(?)にある。
→ 如意宝珠を埋めたとされる如意宝珠山に関しては知りませんでしたので、次回室生寺を訪れた時は探したいと思います。木製の案内板があるそうです。
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