バス停「聖林寺」から談山神社行バスに乗り、終点の談山神社で下車。そこから談山神社までは少し離れていますので、のんびり歩きながら入口に到着。受付で拝観料を払い、境内へ。

まず総社本殿へ。そこには三メートルの福禄寿像が祀られていました。福禄寿は、福が「幸福」、禄が「財産」、寿が「寿命」を表しており、これら三つのことに御利益のある神様だそうです。

次は総社本殿の向かいにある神廟拝所へ。靴を脱いで堂内に入ると、如意輪観音像がまず目に入りました。今回の談山神社訪問の目的の一つは、如意輪観音像を拝観することだったので、早々の出会いに驚きました(宝物館のようなところに安置されているとばかり思っていました)。堂内を見渡すと、鎌足公の神像が中心に祀られていました。鎌足公の隣には、向かって右に勝軍地蔵像、左に不比等公像が祀られており、勝軍地蔵像はお地蔵さんの姿ではなく、人の姿でした。また前に狛犬があり、男性は右側の阿像、女性は左側の吽像をなぜてお参りするようになっていましたので、そのようにお参りをしました。

堂内右側には、伝運慶作の狛犬もありました。伝運慶作といわれているものは玉石混合ですが、こちらの狛犬は大変りっぱで、間違いなく玉(ぎょく)だと思います。

最後に堂内左側に祀られている如意輪観音像の前へ。こちらの如意輪観音像の右足には傷があります。これは信者の身代わりになったため、傷がついたそうです。ですので、足腰や膝の病に霊験あらたかな観音様だそうです。
また、8月から毎月25日に談峯観音会が開催され、観音様のご開帳と観音経の読経、解説があることが書かれた紙が置いてありました。私はそれを読んで、素晴らしい活動だと思いました。神社で談峯観音会とは変だと思う人もいるかも知れませんが、日本では昔から神仏習合ですので、何らおかしくはありません。大きな寺社は、もっとこのような活動を積極的に行うべきだと思います。

総社本殿を出て、本殿に向かっていると十三重塔がありました。この塔も談山神社で是非、見てみたいと思っていたものの一つです。鎌足公の追福のために建立されたもので芸術品として作ったものではありませんが、その美しさには目を奪われます。



そして、いよいよ本殿へ。まずは鎌足公へのお参りです。拝殿は中に上がれるようになっており、様々な宝物が展示されていました。それらを拝観した後、授与所で御朱印を頂きました。

今回初めて談山神社を訪れましたが、非常に良い印象を持ちました。桜井周辺は、談山神社、聖林寺、安部文殊院、少し足を伸ばして、長谷寺、室生寺など素晴らしい寺社がたくさんあるので、お気に入りの場所です。

帰りのバスから外の景色を見ていると、「みかんパン」の看板が。湖北の「サラダパン」のようにこちらの名物なのでしょうか。気になるネーミングでした。
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