次は群馬県前橋市にある無量寿寺に訪れました。
ツアーの前にネットで無量寿寺について調べましたが、あまり情報がありませんでした。よって、ほとんど知識のない状態で訪れましたが、とても良いお寺でした。

お寺に到着すると、お堂に上がり、ご住職様の話を聴きました。
名前から想像できるように元々は浄土宗のお寺で、ご本尊は阿弥陀如来ですが、江戸時代に浄土宗から真言宗に宗派替えしました。
真言宗から浄土宗はよくありますが、逆は珍しいですね。

山号は筑波山で、茨城県の筑波山と関係があります。
藩主の母が筑波山を深く信仰しており、お寺の前にある小さな山から筑波山が見えたので、山号を筑波山としました。

筑波山には徳一によって開山された知足院というお寺があり、六体の観音像が祀られていました。
筑波山は男体山と女体山からなりますが、男体山(イザナギ)の本地仏は千手観音像、女体山(イザナミ)の本地仏は聖観音像、イザナギとイザナミの間には四人の子がおり、六体の観音像が祀られている由来となっています。

六体の観音像はどこに祀られているか分かっていませんでしたが、無量寿寺に祀られている千手観音像、聖観音像が六体のうちの二体であると考えられているそうです。

また江戸時代、将軍・徳川綱吉が知足院を祈願寺として指名し、時の住職である隆光は筑波から江戸に来て、護持院を開きました。
隆光が無量寿寺に持って来たと伝わる平安時代の十一面観音像も祀られています。

ご住職様の話の後、筑波山ゆかりの仏像を拝観しました。
聖観音像、千手観音像は霊験あらたかな感じがしました。
また隆光ゆかりの十一面観音像は截金がとても綺麗で、思わず見入ってしまいました。



仏像以外にも、知足院の護摩堂に祀られていた手が四本ある不動明王を模した画像があり、凄いなと思いました。



無量寿寺は知識がないまま訪れたので、筑波山ゆかりの寺宝があるとは思わず、驚きと感動で、良いお寺でした。
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