近鉄奈良駅から奈良交通バスで円成寺へ。但し、このバスの便は非常に少ないので、必ず事前に時刻を確認しておきましょう。円成寺口というバス停がありますが、忍辱山(にんにくせん)で降りるようバスの案内がありましたので、バス停「忍辱山」で下車し、バスが来た方向に戻るように歩くと円成寺の入口に着きました。

円成寺での一番の目的はもちろん、運慶作の国宝・大日如来坐像です。境内に入るとまず大きな池があり、向こう側に楼門が見えました。池には蓮の花が綺麗に咲いており、長時間眺めていても飽きのこない美しさでした。パンフレットによると、浄土式と舟遊式を兼備した寝殿造系庭園だそうです。



受付で拝観料、400円を払うとまず護摩堂へ行きました。護摩ということで、不動明王が祀られており、その脇には弘法大師像と僧形文殊菩薩が祀られていました。僧形文殊菩薩像は法金剛院で拝観した時に耳が大きかったことが強く印象に残っているので、こちらの像もどうなっているか確認しましたが、やはり耳が大きかったです。多くの者の助けを求める声を聞き逃さないように、自然と耳が大きくなったのだと再度、思いました。僧形文殊菩薩像を拝観する時には耳に注目して下さい。

境内には何の花か分かりませんが、綺麗に咲いていました。これからお寺の訪問記を書く場合には境内で目に付いた花の写真を掲載したいと思います。



次に多宝塔へ行きました。一面の扉が開けられており、中が拝観できるようになっていたので、ガラス戸越しに中を拝観しました。中には大日如来像が祀られており、「なかなかりっぱな仏像だ」と思いながら、下のほうに目をやると案内板があり、国宝と書かれていました。それにビックリして、更によく見ると運慶作と書かれていました。お目当ての運慶作の仏像はここに祀られていたのです。私は運慶作の大日如来像は本堂にあるものだとばかり思っていました。



大日如来像と衝撃の出会い(?)をした後、本堂へ行きました。堂内に上がって、自由に拝観できるようになっていました。ご本尊の阿弥陀如来像にまずはお参り。阿弥陀如来像の周りには四天王像が祀られていました。奈良国立博物館で数多くの素晴らしい仏像を拝観しましたが、私はやはりお寺で仏像を拝観する方が好きです。
また本堂の四本の柱には聖衆来迎二十五菩薩の絵図がいくつか残っていました。

本堂を出て、境内を散策すると、春日堂・白山堂や宇賀神本殿などがあり、そちらでお参りをしました。今回、円成寺に初めて訪れましたが、「また来たいな」と思える、良いお寺でした。
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