金沢文庫へ訪れるには、京急の金沢文庫駅で下車しますが、今回は瀬戸神社の展示ということで、金沢八景駅で下車し、瀬戸神社にお参りしてから、訪れました。

以下、印象に残ったことを書きます。
・龍華寺の天平仏
6月9日まで、龍華寺の天平仏が特別に展示されています。一階の称名寺の御本尊のレプリカの近くに展示されていますので、見逃さないようにしましょう。
こちらの像は脱活乾漆造で、そのような像のほとんどは奈良を中心に関西地方にありますが、本像は最東端の像となります。
少し首を向かって右に傾け、左手は未敷蓮華か水瓶を持っていたような形、右手は琴を弾いているように思える形をしており、物思いにふけっていようなその姿は素晴らしいです。
・随神坐像
鎌倉時代の随神像で、玉眼が使われており、力強いその姿は東国に相応しい随神像に感じ、今まで拝観した随神の中でもトップクラスの素晴らしさでした。
向かって右の随神は上歯で下唇を噛み締め、右手には血管が浮かび上がっていました。左の随神は神社に入るものを睨みつけており、玉眼の効果もあり、とても迫力がありました。
・神像
現在、東京国立博物館で「大神社展」が開催されていますが、そこに展示されていてもおかしくない立派な神像が10体程度展示されていました。
瀬戸神社一社でこれほどの神像があるとは思っていなかったので、驚きました。
・弁才天像
上記の神像に含まれるかもしれませんが、頭に宇賀神を乗せた、八臂(六臂は取れて、二臂しか残っていません)の弁才天立像です。
琵琶を持つ姿ではなく、立ち姿であることから、立身出世弁才天と言われているそうで、強引とも思えるこじつけが面白いですね。
・徳川家康像
金沢八景駅の近くに金沢東照宮があったのは聞いたことがありますが、その神像が初公開されていました。
想像する家康よりも痩せており、印象が少し違いましたが、金沢東照宮の御神体を拝観できたのは凄いことだと思いました。
・熊野三神坐像
男神(本宮、新宮)、女神(那智)で構成される熊野三神像で、熊野曼荼羅に描かれている姿に共通するとのことで、熊野本宮、速玉大社が男神、那智大社が女神とは知りませんでした。
今回の展示を見て、瀬戸神社は素晴らしい神社だなと改めて思い、私の住む横浜市にそのような神社があることが嬉しくなりました。

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