本日、東京国立博物館で1月12日から4月7日まで開催されている特別展「飛騨の円空―千光寺とその周辺の足跡―」に行ってきました。

両面宿儺坐像を始めとした素晴らしい円空仏が多数展示されており、円空仏の素晴らしさを満喫できた展示でした。
以下、印象に残った像を紹介します。

(11)護法神立像【千光寺】
 入り口のすぐ近くに展示されており、2メートルほどの大きな像です。案内には、村の守り神だっただろうと書かれていましたが、今回の展示でも守り神になっているような気がしました。

(1)両面宿儺坐像【千光寺】
 今回の目玉の展示です。両面宿儺の像は初めて拝観しましたが、斧を持ってどっしり座るその姿はとてもたくましく感じました。

(2)金剛力士立像【千光寺】
 立ち木に彫られた仁王像で、226センチあり、その姿に驚きました。360度拝観できるようになっており、円空が上手に木を用いているのが分かりました。

(39)十一面観音菩薩立像【桂峯寺】
 とても優しいお顔をした観音様でした。円空仏と言っても、素朴な像、両面宿儺坐像のように仏師としてもすごい腕を持っていたことが分かる像など様々ですが、私はこの十一面観音像のような、思わずこちらもニッコリしてしまう像が好きです。

(36)薬師如来立像【板殿薬師堂】
 ニッコリした良いお顔をしており、こちらの薬師さんを見れば、病なんてすぐに治るのではないかと思いました。

(26)如意輪観音菩薩坐像【東山白山神社】
 唇がハッキリと彫られており、また頬に当てた手が少し前に出ているので、観音様がこっそり何かを言おうとしているようなお姿に見えました。

(4)歓喜天立像【千光寺】
 本来は七年に一度しか御開帳されない秘仏で、かつ御開帳時も厨子から出されることはありませんが、今回の展示では、厨子から出た御姿で、360度から拝観できました。よって、抱き合っている姿がよく分かりました。

(33)千手観音菩薩立像【清峰寺】
 円空仏で千手観音は三体のみだそうで、そのうちの一体です。
左足の部分に僧形像が彫られている不思議な像です。その理由を想像すると、観音様の下半身の部分が岩山のように見えるので、山に登っている僧、つまり、仏に近づこうとしている修行僧を彫っているのかなと思いました。

(34)聖観音立像【清峰寺】
 言葉では表現しづらいですが、良い感じを受けました。感性で感じるのが円空仏ですね。

もちろん、上記以外の円空仏も素晴らしく、今度はお寺でお会いしたいと思いました。


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