10月27日から11月25日まで、福井県立歴史博物館で秋期企画展「泰澄ゆかりの神仏」が開催されました。秘仏である福通寺の正観音立像が展示されるので、今回の福井県寺社巡りのメインと言ってもよい展示でした。

以下、印象に残った像を挙げます。

・文化庁 泰澄及び二行者坐像
 大谷寺でも泰澄及び二行者坐像が祀られていたのですが、
・脇の行者の名前が分からない
・泰澄像は斜め上を向いていると説明がありましたが、距離があり、よく分からない
という状態でしたが、この像を見て、分かりました。

行者は、浄定行者(きよさだのぎょうじゃ)、臥行者(ふせりのぎょうじゃ)です。泰澄像は確かに斜め上を向いていました。
白山曼荼羅も展示してあり、その画の中で泰澄は斜め上を向いていました。大谷寺の案内で、像は曼荼羅を参考に造られたという話がやっと理解できました。

・福通寺 千手観音立像
 像高180センチの立派な千手観音立像です。特徴的なのは、顔の両側に、清水寺式ほど長くはありませんが、伸ばして手があることです。
福通寺式かと思いますが、錫杖と戟を持つ手が修理の時、両肩から伸びるようにつけられたというのが真相です。
でも、その姿は全然おかしくなく、像をより魅力的にしています。

・福通寺 正観音立像
 美しさという観点からは今回の展示の中でダントツに美しい像でした。すぐ近くからも見ることができましたが、少し離れたところから見た姿のほうが美しく感じました。
像は伏し目なので、前に人が立つと、観音様がその人に何かを伝えようとしているところのように見え、良いものでした。

・日吉神社 大日如来坐像
 像高156センチの坐像で、大きさ以上のパワーを感じる像でした。それは全体がロボット(?)のようにガッシリしているので、その為なのかなと思いました。

・日吉神社 地蔵菩薩立像
 こちらの像は右手で衣を握っています。案内を読むと「宗教的な意味合いは今後の検討が必要」とありましたので、少し考えてみました。

地蔵菩薩立像は
(1) 右手に錫杖を持たず、与願印をしているタイプ
(2) 右手で錫杖を持つタイプ
に分けることができます。(1)の方が古く、衆生を救うために歩く姿を表すために錫杖を持つようになりました。

衣を持つ像は(1)と(2)の間と予想され、(2)と同じように動きを表したかったのだと思いました。つまり、地面につく位の衣を着ていて、歩くために衣を上の方に持ち上げている姿を表しているのかなと思いました。地面に着くような衣を着ている人は一部の高貴な人だけでしょうから、衣を持つ像はあまり造られなかったのでは想像しました。
このように色々想像するのが、仏像鑑賞の一つの楽しみですね。

上述した以外の仏像も良いもので、今回訪れることができて、本当に良かったです。次はお寺で福通寺の観音様とお会いしたいです。


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