岩手県遠野市の福泉寺には日本最大の観音像が祀られているとのことで、訪れることにしました。

お寺に到着すると、山門が中国風で良い感じです。



次は仁王門です。



素敵な仁王様が祀られていました。





美術的に見れば稚拙なのかも知れませんが、土着の良さというか、京都・奈良の中央にある仏像とは異なる良さがあります。

写真では分かりにくいかも知れませんが、吽形は頭部が大きく、異形に感じます。
それは、当時の人々が異形であればあるほど、凄い力を有していると思ったからこのように造ったのでしょう。

山上にある大観音堂には車でも登れるとありましたので、車を使って、登り、下車後、大観音堂の中に入りました。



中には17メートルの観音像が祀られており、いわゆる長谷寺式の観音様でした。
なぜ、このような観音像を造ろうと思ったのかが気になります。授与所におられた方に尋ねると、
・世界平和
・日本再建
・戦没者菩提
を願って造られ、昭和40年に完成したとのこと。つまり、当時の御住職が戦後すぐから造り始め、20年かかって完成したのです。

そのような造立の思いを知ると、ますます観音像が素晴らしく感じます。
仏像を拝観する時は表面的なことだけでなく、造った人の思いなど、目に見えない部分も感じ取りたいですね。
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