JR平塚駅からバスに乗り、まず最初に訪れたのは善福寺です。こちらには快慶様(安阿弥様)と呼ばれる三尺の阿弥陀如来立像が祀られています。
鎌倉時代を代表する仏師は運慶と快慶ですが、運慶は鎌倉幕府と強い関係があったので、関東地方に、いくつかの運慶作の仏像が残されています。
一方、快慶の仏像は関東地方にはあまりないと思われていましたが、近年の調査により、快慶とその弟子の仏像がいくつかあることが確認されているそうです。善福寺の像は、快慶のかなり近い弟子の作と考えられています。
拝観した阿弥陀如来立像はとても美しいお顔とお姿をしていました。快慶の像は完成された美という感じがします。


次はすぐ近くの慶覚院を訪れました。こちらは堂内に立派な地蔵菩薩坐像が祀られていました。お顔がとても特徴的で、私的には、眉が濃く、目が大きく感じたので、若いお顔のように感じました。
堂内を拝観した後、隣の高来神社を訪れました。高来神社の裏に高麗山があり、高麗権現を祀る社が山頂に、本地仏である千手観音像を祀る高麗寺が山裾にあり、神仏習合の聖地として、深く信仰、崇拝されていたそうです。

慶覚院・本堂に掛かる額の下に綱があり、神仏習合を感じます。

高麗寺境内図
大磯にそのような山全体を神とした神仏習合のお寺があったとは知らなかったので、とても驚き、感動しました。高麗山には登れるそうなので、近いうちに登りに行きたいと思います。
最後は王福寺で収蔵庫に祀られている薬師如来坐像を拝観。良い仏像で、日向薬師と並んで、神奈川県を代表する薬師如来像だと思いました。
講座の中で聞いた
・自分で観た印象を大事にする。知識がありすぎると、それをなぞる見方になる。
という言葉が印象に残りました。
仏像を拝観する場合、細かい部分も見なければいけませんが、まずは、知識を空っぽにして、仏様と向きあえればと思います。
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