高月駅から高月観音の里歴史民俗資料館への道はのんびり歩くのに適した道です。


資料館に到着すると、二階が特別展の会場となっていました。以下、印象に残った仏様を書きたいと思います。

・正妙寺 千手千足観音立像
高月会場のメインの仏様です。360度から鑑賞というわけにはいきませんでしたが、後ろ姿もかなり拝観できました。お寺での拝観では後ろ姿は全く分かりませんので、今回の展示は貴重な機会です。
手は左右にそれぞれ17本、足は左右にそれぞれ19本、頭上には10の頭上面がありました。暴悪大笑面があるかなと思いましたが、よく分かりませんでした。多分、無いと思います。
千手千足観音像は本当に不思議な観音様ですね。見ていると色々なことを想像してしまう観音像です。
・保延寺阿弥陀堂 阿弥陀如来像
八月の高月観音の里ふるさとまつりでお会いした保延寺阿弥陀堂の三体の阿弥陀如来坐像が展示されていました。三体それぞれが個性的ですが、お堂で拝観した時と同じく、向かって右側の阿弥陀如来坐像に一番惹かれます。
お顔と胸に印象的な木目があり、それが像を神秘的にしています。仏師はどのような思いでこの像を造ったのか聞いてみたいです。
・観音寺 千手観音立像
こちらの観音様はいわゆる清水寺式と呼ばれるスタイルで、左右それぞれ一つの手を上に伸ばし、その手のひらの上に阿弥陀如来の化仏を乗せています。
お寺で二度ほど拝観したことがありますが、その時は清水寺式のスタイルに目を取られて、上に伸ばした手をメインに見ていました。よって、一般的な清水寺式観音像と違い、合掌手の近くに未敷蓮華を持つ左右の手があることに今回初めて気づきました。
また、左右の腕を頭上に高く挙げて化仏を戴くスタイルを清水寺式と呼ばれるのを知っている人は多いと思いますが、重ねている左右の手のひらはどちらが上にあるか御存知ですか。今まで特に気にしませんでしたが、今回見ていると、右の手のひらが左の手のひらの上にありました。
・保延寺阿弥陀堂 日光、月光菩薩立像
よく似た二体の仏像を拝観していると仲の良い兄弟という感じを受けました。
上述していない仏像も素晴らしく、長浜会場と同様に印象深い展示で、湖北の仏像がますます好きになりました。
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