月刊致知10月号に久瑠あさ美さんの「心のあり方が人生の価値と質を決める」が掲載されています。

(インタビュア)これまで数多くの方を導いてこられたと思いますが、運命を発展させていく人とそうでない人の差はどこにあると感じていますか。

(久瑠)やはり「自分を信じる勇気」があるかどうかだと思います。私はこれまでトップの人間が落ちる瞬間を山ほど見てきましたが、皆過去に積み上げてきた「根拠ある自信」が揺らいでしまって、崩れていくのです。

自分のフレームを度外視して生きている人、明日生きることに根拠なんか要らないって思える人間の強さはそこにあって、まずは「根拠なき自信」、「勘違いの才能」を持つことです。

どんなに周りから無理だと言われようとも、過去の自分ではなく、未来の自分を信じて進む。この「勘違いの才能」が私自身の不屈のチャレンジ精神の土台になったのです。

人間は自信や根拠を持つために、得てして自分の外側にあるものを取り入れようとします。資格を取る。人脈をつくる。それはそれで大切なことです。けれど、どんな武器を持っていても、戦術が分からなければ、その武器は人生において価値をなさない。大切なのは、それを使いこなす人間の心が備わっているかどうかです。

人生には一夜にして劇的に変わる瞬間があるんです。それは自分が人生のリングに上がると決めることから始まります。リングに上がるということは、打たれに行くことなので、先の見えないリスクがあります。時に痛く、辛く、惨めな思いをします。ではなぜ、格闘家はリングに上がるのか。それは観客に感動を与えるという使命があるからです。

使命を持った人間はとにかく強い。打たれようが、スランプだろうが、心の次元がそこまで高まっていれば決して諦めません。だからこそ、その道で成功できるんです。

目に見えるもの、形あるものは有限ですが、人間の内にある心の世界は無限です。一人の心が高まると、それに影響を受けて、周りの人たちの心も高まっていく。この心の連鎖がやがては世の中を変える力になるはずです。
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