・開山筆(模造)があり、再興された大仏の開眼供養会では後白河法皇が大仏に筆を点じたそうです。是非、大河ドラマでその場面を放送して欲しいですね。
・国宝の重源上人坐像は360度から見ることができ、とてもリアリズムを感じる像です。運慶、あるいは快慶作と言われているのが納得の像です。
・重源上人坐像を中心に、快慶作の阿弥陀如来立像(俊乗堂)、阿弥陀如来立像(浄土寺)、地蔵菩薩立像(公慶堂)が展示されており、良い空間でした。
・神護寺所有の国宝・源頼朝像は初めて拝観しました。頼朝ではないと言われていますが、名のある武将の像であることは間違い無しと感じさせる画です。黒い服は、今まで真っ黒なのかと思っていましたが、衣紋があることを知りました。
・南大門の裏側には獅子の石像がありますが、これは重源が宋人石工に造らせ、中門に安置した宋風の獅子像だそうです。重源は再興時、宋からもたらされた最新の技術を用いており、獅子像はそれを伝えるものですね。
・勧進所阿弥陀堂の四天王像は配置が格好良かったです。持国天と増長天は互いに向き合うように安置されていますが、眼は正面を向いており、姿がとても決まっていました。
・栄西像は頭の形が特徴的なのですぐに分かります。栄西は重源が亡くなった後、東大寺再興の責任者となっており、初めてこの事実を知った時、栄西は臨済宗の開祖という知識しかなかったので、驚いたことを覚えています。
・栄西が亡くなった後、行勇が責任者となりました。行勇は鎌倉・浄妙寺の開祖であり、浄妙寺には何度も訪れていますが、栄西の後に東大寺大勧進職になっていたとは知りませんでした。
・第5章頼朝の信仰では、関東でお会いしたことがある仏像がいくつか展示されており、それらを拝観していると奈良にいる気がしなくなりました。
・僧形八幡神坐像は本当に素晴らしい像です。東京国立博物館の東大寺展で初めて拝観しましたが、単なる像ではなく、神であるという印象を強く受ける素晴らしいものです。
帰省先から奈良までは片道約2時間かかりましたが、見に行ってよかった展示でした。

カテゴリ
タグ