月刊致知8月号の特集は「知命と立命」です。

総リードには

人は誰でもそれぞれに、天から与えられた素質能力がある。これを「命」という。自分はどういう命を与えられているのか。それを知ることが「知命」である。知って、それを完全に発揮していくことが「立命」である。

とあります。

8月号には、アーサー・ホーランド牧師の「人は皆、生きる理由を見つける責任がある」が掲載されています。

いまの日本には年間三万四千人の自殺者、四百万人の薬物依存者、さらに引きこもり、暴力、虐待など、心の闇を抱えている人は信じられないくらいたくさんいる。

俺が彼らに伝えたいのは「一ミリでもいいから難しく生きてみよう」ということだ。人生に悩んだり苦しんだりすることは、神で出会うチャンスでもあり、人間的魅力を増やすために大切な肥やしになる。だからそこから逃げてはいけない。

「求めよ、さらば与えられん」
と聖書にある。一ミリでいいから自分の中に可能性を見出して、一歩を踏み出してほしい。引きこもりであれば、一歩でも外に出られたらそれでいいんだ。明日また二歩出てみればいい。明日ができなければ、明後日でもいい。とにかく、逃げずに一ミリでも前進しようと求め続けてほしい。

知命や立命はいつかの遠い将来ではなく、いまこの時そのものだ。
「俺はいまくすぶっているけど、いつか大きな使命が天から与えられるはずだ」
とか考えて、いまを手抜きしている人は、結局、自分の命を無駄にして、一生を終えてしまう。

いまは望まない環境かもしれない。やりにくい場所かもしれない。でも、そこでどれだけ懸命に己の命を燃やせるか。いまこの場で打ち立てた一ミリほどの小さな「知命、立命」が、やがて大きな「知命、立命」へと繋がっていくと思っている。
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