願興寺は以前から訪れたかったお寺で、今回ようやく訪れることが出来ました。

境内に入るとまず目に入るのが立派な本堂です。本堂でお参りをし、しばらく待っているとお寺の方が現れ、収蔵庫を開けてくれました。収蔵庫に入る前に「本堂裏に枝垂れ桜が綺麗ですよ」と教えてもらいましたので、桜を見に行きました。たしかに、青い空と桜がとても綺麗でした。





収蔵庫に戻り、中に入ると、中央に扉の閉じた大きな厨子がありました。こちらにご本尊の薬師如来坐像が祀られています。両脇には日光、月光菩薩立像が祀られ、十二神将、四天王像も安置されていました。

また入って左側には阿弥陀如来像、右側には釈迦如来像が祀られており、これだけの仏像が安置されているのは、京都・奈良以外ではあまりないと思います。

仏像を拝観する前にお参りということで、お寺の方が般若心経を唱えました。般若心経は独特の唱え方で、仏像も素晴らしかったですが、般若心経も印象に残りました。

薬師如来坐像は拝観できませんでしたが、写真を見せていただき、良いお顔をされていると思いました。12年に一度、子歳の4月1から8日に御開帳されるそうで、ということは次回御開帳までしばらく待たなければいけません。しかし、2015年に開基1200年祭を迎えるので、その年の4月1から8日にご開帳する予定があるそうです。2015年に御開帳があれば、是非、訪れたいです。

薬師如来坐像の中に小さな金の薬師如来像がおられ、その仏像が蟹(サワガニ)の上に乗って現れたので、蟹薬師と呼ばれているそうです。地元では願興寺と言っても通じなく、蟹薬師と言わないと分からないそうです。

また厨子の前には鏡が置かれてあり、これは天台宗が神仏習合なので、置かれているそうです。

阿弥陀如来像に近づくと運慶作と書かれていました。釈迦如来像は説法印の珍しい像で、釈迦如来、薬師如来、阿弥陀如来が揃い踏みした願興寺の収蔵庫は改めて凄いなと思いました。
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