本日、東慶寺で開催されている仏像展2012に行って来ました。JR北鎌倉駅で下車し、しばらく歩くと東慶寺に到着しました。境内では梅が綺麗でした。



綺麗に咲いている梅を鑑賞しながら歩を進め、仏像展が開催されている松ケ岡宝蔵に入りましたが、しばらく来ないうちにショップが出来ていました。

仏像展の最初は聖観音像です。こちらの聖観音像は

(1) 鎌倉尼五山第一の太平寺の本尊でしたが、戦国時代に安房の里見氏に奪われ、その後、北条氏が取り戻して、東慶寺に祀られたという逸話。
(2) 鎌倉地方でしか見られない土紋。
(3) 美しい姿。

という三つの特徴があるので、鎌倉の中で最も好きな仏像の一つです。

二階に上がると、水月観音像が安置されていました。前に立つと見下ろすような形になるので、しゃがんで、見上げます。しゃがんで目を合わせてみても、観音様は何かを考え中でこちらを見ていないような気がしました。

もう一体、遊戯坐像の観音像が展示されていましたが、そちらと比較すると水月観音像が如何にリラックスしているかがよく分かりました。もう一体の像は右手を地面についてくつろいではいますが、上体が立っています。しかし、水月観音像は体を斜めにして、右後ろにもたれかかっており、とてもリラックスした状態です。

頂いた案内に「(遊戯坐像は)中国で大流行したのに、日本では鎌倉周辺にしか見られない。おそらく保守的な京都では菩薩にふさわしくないとして受け容れられなかったのだろう。これに対して、鎌倉は中国風をより積極的に受容したことがわかる」とありましたが、そうだったんだろうなと思います。


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