拝観料を払い、本堂に向かっていると、樹皮が取られた木が何本もあり、不思議でしたが、本堂に到着すると茅葺きの屋根などを工事中で、その理由が分かりました。





本堂に入ると、お寺の方がおられ、説明をしてくれました。本尊は薬師如来坐像で、八万四千の病気を治す薬壺を持っているそうです。脇侍は向かって右が降三世明王、左は分かりませんでしたが、深沙大将だそうです。明通寺縁起によると、薬師如来、降三世明王、深沙大将の三体を彫って安置したとありますので、この三体で最初から三尊形式に祀られていたんでしょうね。他では見ない、不思議な組み合わせです。三尊以外には十二神将像が安置されていました。

本堂に加えて三重塔も工事中で、塔の内部に安置されている釈迦三尊像、阿弥陀三尊像が特別に本堂内に祀られていました。お話が終了した後、仏像を近くで拝観しました。

薬師如来、降三世明王、深沙大将の三尊はどれも素晴らしいものですが、やはり、あまり拝観することのない深沙大将像に一番目がいきます。金剛院の深沙大将は両腿あたりに象の頭がありますが、こちらの像にはありませんでした。深沙大将かなと思わせるのは、おへその辺りに人頭があることでした。薬師如来像は優しいお顔をされており、降三世明王像は後ろにも顔があることを確認しました。

いつもは塔に安置されている阿弥陀三尊像は、阿弥陀如来が乗る蓮華座の茎から枝葉のように観音、普賢菩薩の乗る蓮華座の茎が分かれており、珍しい形をしているなと思いました。

本堂を出る時、寄付のお願いがありましたので、一口、喜捨しました。仏女ブロガーで、再生活用事業を見学したので、桧皮葺の工事などをしていると自然と応援したくなります。

明通寺にはもう一体、重文の不動明王像がおられます。客殿に祀られていると聞いたので、受付で場所を伺うと、法事中で拝観はできないとのこと。お不動さんにお会いするのは次回の楽しみにしておきます。
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