小浜・お寺めぐり二日目は神宮寺からです。拝観料400円を払い、本堂に向かいました。神宮寺は東大寺の二月堂にお水送りをするお寺として知られています。ですので、本堂にも「お水送り堂」と書かれた看板がありました。



本堂では最初、格子戸越しに内陣に祀られている仏像を拝観していましたが、予め予約をしていましたので、ご住職さんが現れ、内陣に入りました。中央に薬師三尊、向かって右壇に神様、左壇に千手観音、不動明王、毘沙門天が祀られており、神仏習合のお寺らしいと思いました。そして着座し、ご住職さんのお話をうかがいました。

以下、話の中で印象に残った箇所を書きます。

・神宮寺は神仏習合のお寺である。お葬式もしないし、檀家もない。
・昔の人が伝えたかったことに気づくのが、観光である。
・小浜の人口は3万人ぐらいだが、137のお寺がある。
・神仏習合を変だと思うのは自分が変になっているからである。
・(祀られている千手観音を見て)我々も本来は千本の手があることに気づくこと。→我々一人ひとりも人を助けるたくさん(千本)の方法を持っていることに気づくことと解釈しました。
・神宮寺の寺紋は菊の中に鈴である。かって、神とも呼ばれず、仏とも呼ばれないものがおり、それは鈴で表された。そのことを寺紋は伝えている。
・神仏習合、我々は1つだけでは誤った方向に行くことがある。二つ(神と仏)だと修正ができる。

神社では拍手を打って、お寺ではだまって手を合わせると言われていますが、神宮寺では仏様に対しても拍手を打つそうなので、そのようにお参りをし、外陣で御住職さんお薦めの鈴を購入しました。そして、本堂にほど近い場所にある、東大寺二月堂へお水を送る水源の井戸を拝観しました。

神宮寺では御住職の興味深い話を聞くことができ、とても良かったです。神と仏は別だと言う人もいますが、個人的には神仏習合のほうがしっくりきます。神宮寺にはこれからも神仏習合の意味を参拝者に伝えて続けて欲しいと思います。
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