本日は「神仏います近江」の瀬田会場である滋賀県立近代美術館で開催されている「祈りの国、近江の仏像」展に行って来ました。以下、印象に残った展示を紹介します。



・永昌寺 地蔵菩薩像
 衣が細かく彫られており、印象的でした。

・蓮乗寺 毘沙門天像
 展示会のポスターに使用されている像です。50センチにも見たない像ですが、力強さが感じられました。

・西教寺 阿弥陀三尊像
 行快作としてニュースになった仏像ですが、阿弥陀如来像の 截金(きりがね) がとても綺麗でした。

・西明寺 魍魎鬼神(もうりょうきじん)
 魍魎鬼神は初めて拝観しました。大きな目、太い腕、体に比べて大きな錫杖など、インパクトの強い像でした。遠くを見つめる目で、魔が来ないように監視していたのでしょうか。

・善明寺 阿弥陀如来坐像
 目が細く、離れた場所から見ると一層優しいお顔に見えました。

・仏心寺 矢取地蔵像
 去年拝観したお地蔵さんなので、またお会いできて嬉しかったです。矢取地蔵という名前の通り、錫杖の代わりに矢を持っています。

・金剛輪寺山内の常照庵 不動三尊像
 不動明王像が五体ほど展示されていましたが、こちらの像はセイタカ童子が不貞腐れて不動明王に背中を向けているような形をしているのが、面白かったです。

・石山寺 大日如来像
 快慶作の大日如来像です。他にも何体か大日如来像が展示されていましたが、やはり、こちらの快慶作の像が一番良かったです。なぜ、この像がよいか。それは、仏の中の仏である大日如来の威厳がこの像から強く感じられるからです。

 この像の正面に立つと見下ろすような形になってしまいますが、座って、見上げましょう。見上げたほうが何倍も素晴らしいお姿をしています。

・長命寺 大日如来像と四天王像
 長命寺の三重塔に祀られている大日如来と四天王像で、塔で祀られているのと同じように展示されており、良い感じでした。

・百済寺 如意輪観音像
 顔や腕の部分に木目を上手く利用しているなと思いました。仏師は仏像を造る時に木目をどのように生かせばよいかも考えるのでしょうね。

・地蔵菩薩像
 地蔵菩薩像が十体ほど展示されていましたが、
- 結跏趺坐、半跏趺坐、踏下など、足の組み方
- 衣のデザイン
- 錫杖など持物
- 手の印相
などがそれぞれ違い、同じお地蔵さんでも色々と細部は違うものだと興味深く鑑賞しました。

・石山寺 三十三応化身像
 石山寺の内陣に二十八部衆と伝わる像が安置されているのですが、石山寺の御本尊は如意輪観音なのになぜ千手観音の眷属である二十八部衆が祀られているのかと思っていたのですが、これらは三十三応化身像だそうで、一つ謎が解けました。

もちろん、ここで紹介した以外の仏像も素晴らしく、滋賀県のレベルの高さを再認識しました。
タグ