渡岸寺観音堂の記事で、

湖北魅力は、観音様との出会い、そして、そのお像を大切に守ってきた人との出会い。

と書きましたが、それがより実感できるのが、地域の方々で守られている小さなお堂を訪れた時です。今回訪れた丁野(ようの)観音堂はそのようなお寺です。

河毛駅コミュニティハウスに電話して丁野観音堂の拝観予約をお願いし、希望時間に拝観できることになりました。

当日、予約時間に到着すると、既に世話人の方がおられました。観音堂は予想よりも立派な建物で、拝観料200円を払い、早速、観音様を拝観させてもらいました。





丁野観音堂の十一面観音像は坐像で、しかも六臂であるという非常に珍しいものです。







こちらは浅井亮政出生の地なので、「浅井は地元で英雄なのですか」と尋ねると、やはり、「はい」との答えが。また話していると長政の娘三人(茶々、初、江)、特に将軍秀忠に嫁ぎ、その子・和子が天皇家に嫁いだ江が浅井を有名にしたのではという話になりました。

それを聞いた時、以前ブログで紹介したことがある「考経」における以下の一文を思い出しました。

父母から恵まれた身体を傷つけないことが孝行の第一歩である。一身の独立を保持し、人としての道を行い、名を後の世まで残し、父母の名を世に顕(あらわ)す。これが親孝行の究極の姿である。

丁野観音堂は今回初めて訪れましたが、湖北で新たに素晴らしい観音様に出会え、とても嬉しかったです。そして、観音像を守り続けている方とも色々と話が出来ましたので、気持ちの良いお参りができました。

訪問日:平成23年10月8日